「ピンクとグレー」コミカライズ版感想

※ネタバレ含みます。

 

ピンクとグレーは原作小説、映画と見て、今回マンガを読みました。

大胆な再構成と設定変更がされ、大幅にオリジナルストーリーが加えられていた映画とは対照的に、

このコミック版は加藤シゲアキ完全監修で、構成もセリフも何もかもがとにかく原作に忠実。

付箋の向きまで注文をつけたとか(元はどうだったんだろう)

表現が少しマンガには硬すぎるのでは?と思うところもあるほど。

なんなら原作に描かれていないところまでも、シゲの中のイメージやモデルとなったものに忠実。

カレイドスコープ、鶏卵のリキュール、礼拝堂。

小説ならではとも思われた叙述トリックも完全再現。

章立ての飲み物もしっかりと。

まるで小説の中の映画がごっちの意識をなぞったように、シゲの中のイメージをトレースしリテイクした作品になっており大満足。

死体処理のシーンも、もちろん完全原作通りとはいかないけれど、イメージ通りにビジュアライズされていてよかったなぁ。

個人的なイメージから言っても、ごっちとりばちゃんの造形、イメージ通りだった。

りばちゃんの表情や髪型が次々変わっていくのもすごい。

伏線だったり、同じものが複数回出てくる箇所も視覚情報があるとよりダイレクトに前のシーンと繋がってアハ体験。

 

ラストシーンの描写、特にパレードの絵が素晴らしかった。

白黒だけど色鮮やかに見えた。

原作単行本の表紙にもどこか似ている。

 

ここからはマンガの感想でもあり、今回改めてストーリーを追って感じた原作の感想でもある。

 

ごっちの顔や雰囲気はイメージ通り。

でもごっちの顔を想像するときにどうしても私の中から離れないのが玉◯宏。

なんか「その先へ」をすごくMステで歌っていそうじゃない??まぁそこだけなんだけどね。

それにごっちはもっと二枚目だよねきっと。もっと若いし。

でもその先へを歌っていそう度ではダントツナンバー1だわ。

 

レビューでBLっぽいって書いている人もいたなぁ。

マンガのレーベルのせいもあるのかも。

これもまあ言いたいことはわかる。

りばちゃんの恋愛が一度も具体的に出てこないのがなんとなく引っかかった。

BLとかゲイっていうわけではなくてこの作品にりばちゃんの恋は必要なかったんだな。

そのポジションにあるのは友情、それも相当に特殊な友情で、

それこそ「それは恋とか愛とかの類いではなくて」なのかな~。

 

あと恋愛があまり描かれないというところで思ったのは、

ごっちが雑誌のインタビューで語っている冷めた恋愛観ってシゲが言っていることと結構近いなぁと。

恋愛の優先順位は仕事や友達や趣味に比べて高くないとか、好きになってしまったから義務感で恋愛するとか。

前者はまだしも後者は1mmも共感できないので強烈に印象に残っている(まぁ、私なんざに恋愛で共感されても困るとは思うのですが…)

雑誌でのお決まりの受け答えとして描いてはいるけど、結構シゲの本音なのでは?と思っている。

 

あ、原作読んで疑問に思って、今回やっぱりわからなかった点。

ごっちが死んだ日の日中、りばちゃんは何をしていたのか?仕事?

ただごっちが死ぬ時間を作るためにりばちゃんを外出させたかっただけで意味はないのかもしれないけど、

ならここまでの感じだと何かしら一言説明が入りそうな気がしていて。

何か意味があるのかな?と思ったけど、わからない。そう思わせるのが狙い?

 

そういえば最近ひときわシゲの左利きにハマって左利きマニアになりつつあるので

マンガの2人の利き手をチェックしたが、2人とも右利きみたいだ。

 

最後に、直近で読んだ次作「閃光スクランブル」と比べて。

「ピンクとグレー」では、芸能界はりばちゃんにとって向いていないのにズルズル続けている場所だった。

ごっちの「やるしかない」ことは芸能界で生きることではなかった。

だけど「閃光スクランブル」で亜希子はステージに立ち続ける道を選んだ。

2011年の加藤成亮と2012年の加藤シゲアキの見た景色の違いは歴然。

加藤成亮加藤シゲアキ」って言われても最初は???だったけど、

今ではこの概念が直感的にわかる。江戸と東京くらいの違いがある!

 

ピングレが書かれてから5年半。

23歳だったシゲは29歳になった。

21歳だった私は26歳になった。

6人だったNEWSは4人になった。

デュポンはなくなった。

今夜もピングレのことを考えすぎて眠れない。

 

(そういえば一蘭って私が知っているのは丸井の近くにあるやつで、スペイン坂にもあるみたいだけれど、前はここではない場所にあったのだろうか?調べたけどわからなかった。取り壊されたビルは純粋に唯の比喩?実在するのか気になる)

 

ピンクとグレー (角川文庫)

ピンクとグレー (角川文庫)

 

 

ピンクとグレー 第1巻 (あすかコミックスDX)

ピンクとグレー 第1巻 (あすかコミックスDX)

 

 

 

ピンクとグレー 第2巻 (あすかコミックスDX)

ピンクとグレー 第2巻 (あすかコミックスDX)

 

 

美恋魂と閃光スクランブル

「美しい恋にするよ」DVDを見て感想を書いた直後にそのまま「閃光スクランブル」を読んだ。
この2つを同じ日に見て読むことになったのは、単に積ん読しておいたものを気になる順に見ていっただけでまったくの偶然だけれど、蓋を開けてみればもろに同時期であり、リンクした作品だった。


何より驚いたのは先ほどの美恋魂の感想で書いた「この光景を見たらアイドルはやめられない」という内容が閃光スクランブルにそのまま出てきたこと。
私がこう書いたのは、私自身が思ったというよりはシゲがどこかでそんなことを言っていたのを覚えていてそう書いたんだと思うんだけれども、それにしても全く同じことが書いてあるんだもん。
さらに、調べてみるとNEWSの復活コンサートをしてからコンサートの描写を書き直そうと思っていたけど書き直す必要はなかったという発言をしていたそうだ。
それってつまりあの時期が執筆時期だったということでもあるし、あの日シゲが見ていた景色がそのまま閃光スクランブルに描かれているっていうことに他ならない。
その景色を、シゲは何年か前の記憶をたどって書いて、そのあと実際に見て、記憶と変わらず輝いていたってことなのか。

この作品では芸能界のあまり綺麗ではない部分がいくつも描かれているので、例えばファンは金づるだみたいな描写があったっておかしくないのに、コンサートの景色やファンとの関係については100%の純度で美しいものとして描かれている。
それはシゲがファンとの関係をそれだけ信頼しているということなんだろうな。
この小説を書いたのがもし女性アイドルだったら、コンサートとかファンに対する描写をこんなにきれいにしただろうか?


それ以外にもお前の魅力って何だ?は、シゲが事務所の人に言われた言葉であったり、引き立て役云々のくだりだったり、シゲの言ってることや思っていることと亜希子がピタッとはまるようなところがピンクとグレーと比べても多く思えた。
これはピンクとグレーを読んだ時に比べて私のシゲに対する知識が増えたってだけのせいではなさそう。

 

文章はピンクとグレーに比べると変に難しい言葉も少なくて読みやすく、「エンタメ小説」という部分を明確に意識したんだろうなと思う。
作品ごとにスタイルを変えられるというところで、作家として成立しているすごさ。
そして前作で象徴的に使われた「色」がここでも重要な役割を果たすんだなあ、と。
何か写真の現像の件以外でも伏線があったかな?と探したくなる。
あと「東京は夜の7時」はタイムリーだった(もう1ヶ月くらい前ですが、リオパラのセレモニーで)
ツイッターのアカウント作ってみたのかなとか、エゴサーチしてるんだろうなとか。
アンチスレに書いてあることを参考にするとか、実際にやっていると言っているようなものだと思うんだけどそんなこと言っちゃっていいのかなあ、とか。
マネージャーってこんなこともやるのか、大変だなとか(知らんけど)
アクションとかカーチェイスは映像化も意識してるのかなあ、とか(個人的にはあまりそういう描写に興味はないが
柊と榎の次は椿かな、とか。

 

加藤先生の小説、あとはBurnで単行本はコンプリートで、追いつけるかなって思っています。

美恋魂DVD見ました。

まだNEWSのライブDVDを見たことがない!ライブDVDを見るならまず美恋魂だろう!ということで喜び勇んで通常版を入手。しかし仕事や他のヲタ活動によりなかなかまとまった時間をとれず結局入手して半月くらいしてやっと見れた!!シゲ鼻血大丈夫ですか!

 

この記事、美恋魂自体の感想というよりは、「ジャニーズのコンサートってすげー!」っていう感想多めになってはおります。

 

まず私、ジャニーズのどうでもいいことについては詳しかったりするくせに、生まれてこの方ジャニーズのコンサートに行ったことがないし、DVDを見るのも堂本光一BPM」以来5年ぶり2回目である。

光一のソロコンは確かにフライングをはじめとして趣向を凝らした演出は多かったし、ダンスもすごいけど、うちわもないし(確か)、メインの演者はひとりだし、ファンに手を振りながら会場をぐるぐる廻るようないわゆる「THEジャニーズのコンサート」というような類のものではなくて、そんなに見ていてカルチャーショックを受けるようなことはなかった。

だからこの美恋魂は私にとっては初のTHEジャニーズ的コンサートの映像である。異文化をギンギンに感じながら見た。

 

ちなみに私は好きなアーティストのライブ(ホールとライブハウス半々)には年数十回ペースで参加しており、遠征もガンガンやり、稀に夏フェスなんかにも行っている。

 

以下感想。

 

・ディズニーランド

当たり前といえば当たり前だけど、やっぱりジャニーズのコンサートは他のライブとはかなり違う。

この感じなんだろう?と思って、自分の中で一番しっくり来たのがディズニーランドに行った感じだということである。

アーティストのライブに行った感じとディズニーランドに行った感じを混ぜた感じ。

特に今回野外だったのと、最後の花火があったのでそう思ったな。

こんなもの見たらそりゃあまた行きたいと思うし、メンバーもまたやりたいと思うよね

 

・人が多い

とにかく人が多い!

普段こんな大きさの会場に行かないので映像でも圧倒されてしまった。

もちろん狭いハコだから感じられる熱量っていうのもあるのも知ってるけど、人数の持つパワーってものすごいね。

そしてただ人数がいるだけじゃなく、ここにいる全員がNEWSのために集まっているという。

ステージから見る景色。

この景色を見たらもうアイドルってやめられないんだろうな。

アイドルの仕事はいろいろあるけど、やっぱりアイドルにとってコンサートをやるというのは他の仕事とは全然違う意味があるんだろう。

この視界いっぱいにファンで埋め尽くされた景色を見て、シゲの「自分の最後のステージはもう終わってしまったのかも」という言葉を聞くと、もう、もうね。

広い会場なんて豆粒くらいにしか見えないじゃんと思っていたけれど、このDVDを見て、アイドルから見て自分が豆粒のうちの一つになれるってすげーじゃんと思ってしまったよ。

 

・客が若い

4年前だし私もそれなりに若いんだけど、それでも思った。

若い人ばかりではないけど、全体的に若いなぁ。

大学生くらいの人が多そうな印象。

普段、自分の歳よりボリュームゾーンが年上のライブに行くことが多いので

お客さんが若いとなんか変な感じがするのだ。

 

・曲数が多い

DVDのパッケージを見て目を疑った。

MCなどもカウントすれば50曲以上。

自分が普段参加しているライブでは25曲前後が標準である。

ということはライブの公演時間が長いのか、1曲が短いのか、ロスタイムが少ないのかということになる。

実際に見てみると、たぶんこれら全部あてはまる。

すごいなジャニーズ。こんなにボリューミーだとは思わなかった。

MCは収録されているのは全部ではないみたいなので実際には公演時間さらに長いってことだもんな。すごい。

 

・同じ曲を何回もやる

チャンカパーナ3回、NEWSニッポンとweeeekと希望~YELL~は2回ずつ。

これも見る前はすごく不思議だった。

実際に見てみると、希望~YELL~以外は単純にアンコールだから同じ曲をやっているということのようだ。

(希望~YELL~は2回やっているというよりも曲の間に別の曲が挟まるという構成だった)

アンコールだから同じ曲をもう1回やるというのは考えてみれば理に適っているんだけど、今まで別の曲をやるのが当たり前だと思っていたので目からうろこである。

 

・がっつりディープな演出は意外と少ない

なんとなくジャニーズのコンサートってミュージカル風の演出が結構入るようなショー仕立てのイメージがあったのだけど、NEWSというグループのカラーもあるのかそういうのが思ったより少なかったのが意外だった。

ソロコーナーは各々世界観に凝っていたし、こちらも各自演出を担当したというLET'S GO TO THE PLANETS~紅い花のコーナーもおもしろかったし、マーチングバンドもよかったけど、それ以外の部分は別にものすごく特殊な演出っていうのはなかった。

その代わりとにかく会場中を動き回るんだね。

それがNEWSのスタイルなのかなと思った。

 

・そして、本題

フルスイングの前のMCと、フルスイングへの流れ。

私がこのシゲに対して言葉を尽くしても仕方ないんだけど、これだけのつらかった思いを胸にしまわずにファンの前で吐露してくれる加藤シゲアキという人が好きにならずにはいられなくないですか。

そして、メンバーへの愛を急に抱きつくという形で表現しだすシゲという人ですよ。

私、「一度は終わるかもしれなかったものが終わらずに続いていく」という物語に弱い。

NEWSから2人が抜けて4人になり、しばらく活動が止まっていたけど再開した」という事実に対して、いろいろな解釈ができると思うけど、ここでのシゲの話ってまさにそういう物語で。

その思いがフルスイングの歌詞にそのままリンクしていって。

MCが終わって4人が向き合ってフルスイングを歌い始める瞬間の迫力は、想像をはるかに超えていた。

そのあとアンコール、ダブルアンコールでずっと4人がありがとうを繰り返していたけれど、

このありがとうは、「来てくれてありがとう」「応援してくれてありがとう」でもあるけれどそれ以上に、小山さんの言っていた「NEWSという居場所を残してくれてありがとう」っていうことなんだろうなって思うともうね。

 

このDVD、今後別のコンサートをいろいろ見て、また何度も何度も見直さなきゃならないと思ってます。

 

以下細かな感想。

・フライングでテンション上がって5回転するシゲかわいい&すごい(のか?)

・ポールと台みたいなのに乗っかってるフライング。こういうのもあるのか。ポールダンスみたいでこっちの方が好きかも。

・ヴァンパイアかっこよすぎて咀嚼しきれないのでずっと見てたい

・シゲのカレー食ってるハートの左利きに対するこだわり

・移動するやつが1回だけものすごいスピードで動いていた。はええ!下で人がすごい走ってたけど、まさか人力?そんなわけないよね?? と思ったら、どうも人力らしいですね。すごいな!!

・バンビーナとDancin' in the secretみたいな方向性、私の中のNEWSのイメージになかったのですごく良いと思ったしもっとこういうのを見ていきたい、衣装もいい

BE FUNKY!とかFighting Manみたいな方向性の曲が意外と好き

・基本ラップシゲはかっこいいしまっすーのラップと組み合わさるとさらにいい

・どんどんシゲの歌声が好きになっていく自分がいる

・ダブルアンコールの時なぜか突然ヴァンパイアだからさってセリフ言うシゲかわいい

・モニターに歌詞が出るのも不思議だなーと思ったけどたしかに歌詞が出ていたほうが楽しそう

・アンコールの衣装、下駄で踊れるのすごいと思ったけど小山さん以外はかかとに紐があるんだね。なぜ小山さんはないのか。とかそういうディテールを見ていると結構楽しい

 

あーこんなん楽しくて仕方ないに決まってるよ、クソー。

他のライブDVDも集めて、そして早く実際に参加したい!!

全力で待ってます。カルテットのDVDも待ってます。

 

ここが好きだよ加藤シゲアキ

前回の記事をアップして以降、いろいろと加藤シゲアキとNEWSメンバーについてお勉強しました。

そんな中で、私がシゲを好きになった決定的なポイントがだんだん浮き彫りになってきましたのでまとめさせていただきます。

全体的に、シゲと自分を重ねすぎで自分でもどうかと思うのですがご容赦ください。

 

 

・「深夜高速」が好き

私がシゲを好きになってまず間違いないと思ったのは、フラワーカンパニーズの深夜高速が好きというところ。

 

このあたりは錦戸くんから勧められてという文脈がついてまわることは承知しているが、

そこは自分の中でまだ受け止めきれていないというか、語る資格がない気がするのでそこは横に置いて。

 

私もシゲと同じくモテキでこの曲を知った。それこそ人生のテーマみたく思える曲だった。

もうどこって引用しきれないほどすべての歌詞がグサグサ刺さる。

気分が落ちた時によく聴いて、結構な頻度で泣いてしまう(だいたい最後の全開の胸~のところで)

好きな歌でこの曲を挙げるという時点で、どんな言葉を尽くすより信頼できる人だとすぐにわかった。

 

余談だが、シゲが好きな本として挙げる「ライ麦畑でつかまえてキャッチャー・イン・ザ・ライ)」を私は読んだことがない。

19歳のときに、これは「10代のうちに読んでおくべき本」だとというのを複数のところで耳にしたので

図書館で借りたけど、結局読まないで返してしまった。

今読むべき時が来たのかも。

 

・頭がいい(しかも文理問わず)

出身学部も文系なら、小説家という職業も文系なのだが、モノの考え方は理詰めでどちらかといえば理系的な印象がある。

実際国語より理系科目の方が得意だったと言ってたし。

だけど、小説を書けるくらいだから文系的な部分も強く持ち合わせているはず。

これってつまり文系理系というよりは総合的に地頭がいい、論理的に考えることができるってことだよね。

かつ、芸術的なセンスもあると。最強じゃないですか。

 

私は文系なのに理系に憧れて無理に理系になろうとして失敗した。

だから理系の人は憧れがあって好きなんだけど、でも理系すぎても理解できなくてつらい。

結局シゲみたいなタイプが一番好き。

 

またまた余談だが、ジャニーズで言うと光一も理系的だけど、こちらはシゲとは違い生粋の理系という印象。

光一は物理とか宇宙とかメカが好きだけど、そういう要素はシゲにはあまり感じない。

言葉で表現するのが苦手だからと、作詞も途中からあまりしなくなったのもシゲとは対照的。

伊野尾くんとかはよく知らないのでわからないんだけど、でも建築学科っていうのはまたシゲとも光一とも違う性質ありそうだ。

 

さらに余談だが、変ラボ総集編であった「インテリツッコミ」が素晴らしいと思った。

いやいいよあれは。とても好きです。

「じゃがいもは味噌汁に沈むもんね」はインテリらしからぬツッコミとされていたけど、誰にとってもわかりやすくて一番知性を感じたツッコミでした。

ツッコミなのかどうかはよくわかりませんが。

同時に料理男子も感じられて一挙両得。

あまり声を張らずに言う点も良いです。

それが自分で気に入っているシゲも好きです。

 

・早口

シゲといえば早口。

早口は一歩間違えばオタクっぽいしゃべり方となってしまう。そこはシゲ、オタクっぽさはほぼほぼ無に近いのだけど、でもやっぱり少しオタクっぽい気もする、そこがいい。

宮田くんなんかも私はわりと好きだけど、あそこまで行くとなかなかついていけないと思う人も多いと思う。

シンゴジラ、君の名はを熱く語るというのは私個人としてもとても自然に寄り添えるちょうどいいサブカルとオタクのミックス具合である。

タマフルリスナーというのもなるほどな感が強い。聴いたことないけど。

 

・生きづらい(でも病的じゃない)(けど超イケメン)

 

シゲという人は、およそ運動神経と社交性以外のすべてのスペックが高いのにもかかわらず生きづらそうにしている。

生きづらいと言ってもレベルはさまざまだけど、シゲの生きづらさは病名がつくような類のものではなさそう。

単にちょっとこじらせているという、これ自体は世間一般によくある話であろう。なにせ私もそうだからわかる。こんな性格は全然特別じゃない。

だが男性アイドルでこういうこじらせ方をしている人がいるかというと、非常に珍しいと思う。

ちょっとめんどくさい感じだったり内向的なジャニーズというのは何人か思い当たるが、彼らがシゲっぽいかというとぜんぜん違う。

女性だが指原みたいな痛々しい感じともまた全然違うし、子役が性格悪くなって干されるみたいなのとも違うと思う。

鬱屈した青春時代を芸術に昇華させる的な何か(銀杏BOYZ的な)とも、重なる部分はなくもないけど、でもぜんぜん違う。

でもこじれてて自意識過剰で考えすぎなのは確か。

 

11歳からスポットライトを浴び続けながらも、グループ内の人気のなさに挫折し、同時に高校も大学もちゃんと通って普通の若者をやっていたシゲだからこそ見える世界がきっとあるんだろう。

そして、ひねくれているのを特段隠しているわけでもないのに同時に好青年という印象を人に与えることができているのは、天性の美貌もあるだろうけど、やっぱり芸能界で育ってきたからなんだろう。

 

そして何よりもすごいことは、その自意識を小説に生かせていること。

アイドルの身では言えないことを小説なら言えるというのは、想像しただけでも痛快だ。

昔からアイドルに限らずいろんな表現者を好きになってきたけれど、なぜ彼や彼女が表現をしなければならなかったのか?という意味では、

シゲほど私にとって納得感のあるストーリーを提示してくれた人は他に今までいなかった。

シゲが小説に出会えて本当に良かった。

 

 

長々と述べたが、結局のところアイドルっぽくない性格だから好きなんだな。

なのに11歳からどっぷりジャニーズに浸かっている矛盾が彼を唯一無二の存在にしているのではないかと思います。

 

シゲア菌感染の記録

ジャニヲタのすなるはてなブログといふものを我もしてみむとてするなり。

 

ここでは、ライトジャニーズファン歴15年、26歳社会人4年目の私がいかにしてついに加藤シゲアキに堕ちたのか、

その初期衝動を克明に綴りたいと思います。
この気持ちを残しておきたいとか、そんなもんじゃない。とにかく書かずにはいられないから書きます。
もはや書かないと正常な生活が送れないです。

若くもなくババアでもないこの歳でこんなアホなこと言っている場合ではないと思いますが、だからこそ叫ばせてくれ。

 

自分がまさかシゲのことを好きになるとはまったく思わなかった。
今から誰かジャニーズを好きになるなら、今までも好きだった人をもう一度改めて好きになるか、
もしくは最近の子たちを新しく好きになるか、どちらかだと思っていた。
でもあまり年下の成長を見守りたいタイプでもないからやっぱり今まで好きだった人に限られるかなー、とか思っていた。

まさか加藤シゲだとは。まさかNEWSだとは。
でも今から好きになってもまったく遅くはないと思わせてくれるのもまた、シゲである。

 

加藤シゲアキもとい加藤成亮のことを最初に認知したのは彼が金八に出演していた時。
V6岡田くんとキンキファンだった私は毎月Myojoなどアイドル誌を買っており、その紙面で彼を認知した(上戸彩やまっすーとともに)。
なぜか金八自体は見ていなかった。
とにかく加藤という名前と顔はそこで覚えた。特に印象はない。
その後K.K.Kityというユニットも認識していた。

 

NEWSがデビューする頃には、ジャニーズに対してのモチベーションが薄れて、別の某アーティストにハマっていた。
NEWSのメンバーが9人から6人になっていく過程をなんとなく眺めていた。
その後6人体制になり、weeeekとか、チェリッシュ(←追記:これは8人時代でしたね)とか、Happy Birthdayとか、そのあたりの曲をなんとなく普通に耳にしていた。
それ以上でも以下でもない感じ。
やはりNEWSはどうしても他のグループに比べて露出が少なかった。
KAT-TUNとか修二と彰とかテゴマスは歌番組で歌っている様子の印象があるけれど、
6人体制のNEWSについてはなぜかその記憶がまったくない。(←追記:おそらく2007年ごろは受験でテレビを見ていなかったせいもある)
6人全員顔と名前が一致するし、曲も知っているのに、6人で歌っている絵というのを見た記憶がとても薄い。NEWS自体に対してがこんな調子なので、いわんやシゲをやである。

彼がよく自虐で言う通りで、確かに私にとってシゲははっきり言って「いてもいなくてもいい存在」だったと思う。
でも、NEWSに加藤成亮という人がいることはしっかりわかっていた。名前も読めたし。

 

そして時は流れ2011年。私は大学4年生になっていた。
山P、錦戸脱退を知る。
この件に対する私の感想は世間一般のそれと同じで、9人だったのに4人になっちゃうのか…どうするんだろう、という感じ。
そして加藤シゲアキに改名、小説家デビュー。これも確かに知っていた。
シゲアキ、ああ確かに、読みにくいもんね。佐藤アツヒロみたい。案外いいかも、加藤シゲアキ
作家かあ。すごいね。新機軸だね。そういえば青学なんだっけ。
そんな感じだったのを覚えている。

 

2012年。何かの音楽祭で見た「チャンカパーナ」。
4人のNEWSを見たのは(今思えば)初めてなはずなのに、初めてな気がしなかった。
一度聴いたら忘れられないサビ。はじける笑顔。華やかなダンス。語り。この人たちはなんて「アイドル」なんだ!と驚嘆。
ここではっきり4人のNEWSは魅力的だと脳にインプットされる
でも私が華やかだという印象を得たのは、やはり圧倒的に金髪眩しき手越に起因するところが大きい。
まっすーは笑顔が素敵だな、と思う。小山さんはevery以外で久々に見たな、と思う。
シゲに対する印象はここでもやはり、無であった。

 

その後4人のNEWSの曲を耳にしたり姿を見ることは何回もあった。
KAGUYAやチュムチュムが、チャンカパーナ路線で面白い歌出してるな、衣装がかわいいな、とか思ったりする。(追記:このころテレビをそんなに見てないんだけど、カラオケにはよく行っていたので、カラオケで流れているCMで見たんだと思う)

しかし特にハマったりするわけでもまったくなかった。

このころ某アーティストに再燃しておりとりたててジャニーズファンというわけでもない。

ドラマをほとんど見ない私だが「失恋ショコラティエ」は見ていた。でもこれにシゲが出ていることに気づいたのはこの記事を書いている数日前である。
シゲ出演シーンを見た記憶ははっきりとあるのに、これがシゲと認知していたのかはっきりしない。というかたぶん、わかってない。
印象的なシーンではあったのに・・・。俳優仕事でも、シゲに対する印象は、ない。

 

(追記:この記事を書いてる時は思い出せなかったのだが、未来シアターは時間帯的にテレビをつけていることが多くて、よく見ていた。

また、2015年の年末に映画館で映画を見た時にピングレの予告が流れて、加藤くんそういえば芸能界を舞台にした小説書いてたな、ということを思い出す、というできごとがあった。)

 

時は2016年8月、SMAP解散決定。
これがきっかけでいろいろとSMAPについて見聞きしているうちに、数年に一度のジャニーズ全般のマイブームが来るが、シゲのこともNEWSのことも自分のアンテナには引っかからず。
直後24時間テレビがあり、例の事件もありシゲの名前もかなり見たけれど、特になんとも思わなかった。
小山さん代役メンバー思いだなあ、とごくごく軽いノリで思っていた。
24時間テレビ当日たまたま暇だったが、特に見る理由もないので見なかった(後悔している)。

それでも空前のジャニーズマイブームは続いていた。

そんな中、どういうきっかけだったか具体的にはまったく思い出せないけれど、

何かしらのジャニーズにまつわる検索をしていた時、あの加藤くんが第一作後も作品を出し続けていて、最新作は短編集なのだと知った。
ちょっと、見てみようかな。ちょうど今度出張もあるし。

なんとなく、久々に小説を読みたい気分かも。
そんな本当にちょっとした理由から、「傘を持たない蟻たちは」そして「ピンクとグレー」をポチった。

 

そして2016年9月21日。ついに私は出張帰りの新幹線の中で「ピンクとグレー」を読んだ。まず読むべきはこの作品からだと思った。


最初の数ページで本当に驚いた。アイドルが書いたとはまったく思えない。
何?この文章は何なの!?うますぎてキレそうになった。
そして小学生で大阪から横浜に転校して中学受験して青学という生育歴が

著者のそれであることを私は事前に見たwikiで知っていて、そのことに興奮しながら読み進めていった。

私はシゲと歳も近いし育ってきた場所なんかもわりと似ていて、同じ景色を見てきたような気になって嬉しかった。

物語が中盤にさしかかるころにはすっかり物語に夢中になっていた

読み終わる前に、奇しくも主人公の転校と同じように新大阪から出た新幹線は新横浜についてしまった。
でも家に帰る気になれずに、新横浜の駅の構内で立ったまま、30分~1時間くらいかけて一気に残りを読みきった。
小説自体最近あまり読んでいなかったのに、こんなに続きを読まずにいられないなんて体験、何年ぶりかわからない。
それほど「ピンクとグレー」の読書体験は鮮烈だった。
本は人の人生を変えるって、今まであまり理解できなかったけど、下手したらこれは人生を変えるかもしれない。

 

もっと芸能界のドロドロが全面に出た話かと思っていたけれど、そうでもなく、でも芸能界を生きる上での葛藤みたいなものは間違いなく描かれていて、これを加藤くんはどういうつもりで書いているの?とかそんなことを思いながら読み進めていたけれど、文庫版あとがきのインタビューにその答えが書かれていた。

「妬む側、妬まれる側、どちらの気持ちもわかる。主人公2人ともが僕」

深く納得するとともに、そんなこと言うんだ?という驚きもまたあった。

アイドルって、こんなに率直に語るのか。

このあとがきでシゲの人となりに強い興味を持った。

 

私が次にやったことは、シゲがこの本を書くに至った経緯をもっと調べること。
「存在感がない」という、シゲに対して私が思っていたことを、シゲが自分で言っていることに衝撃を受けた。
6人のNEWSのために、そして自分の武器を作るために小説を書くことにしたこと。
これをやり遂げられなければ自分は一生何もできないと思って書いたこと。
そしてできたのが、この私を魅了してやまなかった「ピンクとグレー」であること。

その生き様に撃たれた。

この人の言うことには嘘がない。虚勢を張ったりしていない。彼自身の言葉で語っている。そう感じた。

芸能人とか著名人の生き様に対して、すごいなとか尊敬とか苦労してるんだななどはあっても、ここまで自分に刺さったのは初めてだった。

これほど刺さった背景には、シゲの率直さやNEWSの試練に加えて、シゲと私の性格にある程度共通点があるということもあるだろうし、私の人生経験タイミングもろもろあるだろう。自分が学生の頃ならこうはなってなかったと思う。

その後、シゲの生き様からNEWSの歴史へと調べていくにつれて、ますますシゲの覚悟の意味を重く重く感じていく。

この気持ちをもっとうまく表現したいけれどできない。

とにかく気づいたら好きになっていた。応援したいと思った。

 

ここまで内面に惚れ込んで、そして気づいたのはシゲのかっこよさ。

改めて、改めて加藤シゲアキの顔を見てみると、びっくりするほどものすごく正統派のイケメンなことにここでようやく気づく。

しかも、最近特に美しいのは確かだが、基本的に昔からずっと美しいしかっこいいのである。

なぜここまで美しい人がいることに今まで15年間気づけなかったのか。本当に悲しい。
チュムチュムのフェルメール加藤が本当に好きだ。

アイドルスマイルもこれ以上ないくらい完璧。背も思ったより高い。

そして声が好きだ。歌で映える声ではないかもしれないけれど、なんというかああいう類の声が好きなんだ。早口になってちょっと高くなった時の声もたまらない。

趣味もいい。アウトドアすぎずヲタクすぎずで一番いい。

バラエティでイジられつつも頑張っている姿に好感しかない。

ここらへんはまだまだ全然うまく表現できないのだけど、うん。

 

そしてNEWSの残りの3人も見れば見るほどどんどん好きになっていく。

このあたりはまだまだ、これから勉強していかなきゃいけないところ。

たくさん見るべきものがある。DVDも買った。

ちょうど露出が少なめなタイミングみたいでもどかしくはあるけれど、

過去の学ぶべき教材が山ほどあるし、メンバーのラジオを含めれば最新の情報が毎日のように入ってくる。

ジャニーズじゃ当たり前かもしれないけど、これってすばらしいことだ。

仕事も忙しいのに1日24時間じゃ全然足りない。

まだ閃光とBurnも読んでない。

曲ももっと覚えたい。過去のも最近のも。ジャニーズの曲が良い曲ばかりなのはよく知っている。

新参者がいきなりこんなことを言うのはおかしいかもしれないけれど、NEWSは結成10年を超えていてもまだまだこれからと思えるグループで、それが良かったなあと思う。

 

まだ好きになって1週間くらいなので、どうなるかわからないけれど

これは本当にハマりましたよね。

シゲは、夢を見せてくれるキラキラの正統派アイドルでありながら、同時に現実を生きる姿も見せてくれる人なんだね。

 

私はジャニーズ(最近のは疎いが)に関する上っ面の知識は人よりある方だし、ジャニーズ外の芸能(音楽)のガチファンの経験はあるのですが

ジャニーズはあくまでもお茶の間レベルでしか応援したことがなくライブも行ったことがありません。

岡田くんやキンキなどはメディア露出を端からチェックするくらいにファンだった時期もあるのですが、ライブは未経験。

逆に言えばライブに行ってしまったら戻ってこれないだろうと思います。

…FC入ろっと。

 

ここ数年、ツイッターはやっててもネット上で長文で自分の気持ちを表現することがほとんどなかったので、このキモい文章を公開することにはためらいもありますが、

比べるのも本当におかしいけど、シゲが自分の気持ちをオープンにする人なら、私もそうしようと思います。

何よりも、ファンの方々のブログを読むのは楽しいし、それでファンにさせられたみたいなところもあるので。

ようやくシゲって言えるようになったけど、まだ担とか言えないや。

うん。以上。